一月の飼い方
生後二カ月から六カ月の時代は、心身共に、生来の素質(性格、体)のすくすく伸びる時代です。従って、この時代にもっとも大切なことは、その犬のもつ素質の好ましい面を歪めることのないように、充分伸ばしてあげる反面、好ましくない点は正しい飼育管理によって、好ましいものに固定化させるよう細心の注意をはらうことです。この時期に間違った管理をしますと、若犬、成犬と成長する上に、とり戻せない面ができかねません。特にヨーキーは利口な犬だけに、注意をしなくてはなりません。
一月の飼育管理のポイント:一月は気温が大変低く、空気も乾燥しています。ヨーキーは下毛がないので、中、長毛種の中では特に寒がりやさんです。寒いとそれだけカロリーの消耗が多いので、発育旺盛な子犬時代、この点に注意しなければなりません。
食事
寒い季節は、まず栄養価の高い食事を与えるようにしましょう。先にも述べましたとおり、子犬時代は発育過程が早い時代です。寒いこと、発育旺盛の両面からみて、食事の回数を多くして充分の量を与えるか、質の良いものを混ぜて与えるかします。また、犬舎を暖かく保温してあげることにより、カロリーのむだな消費を防ぐことも一方法です。
手入れ
生後二~四カ月頃の子犬の手入れは、あまり難かしくもなく、時間もかかりません。
おとなしく手入れをさせる習慣づくりに力を入れましょう。
一つの方法として、平面が三〇×三五cmぐらい、高さ三〇~四〇cmぐらいのセット台に、滑り止めの布を貼ったものを用意して、その上で手入れをするとよいでしょう(あまり広過ぎない方がよい)。はじめは怖がったり体を固くしていますので、じょじょに慣らすか、あるいは短時間で強引に手入れをしてあきらめさせるかしますが、経験のない場合は、先の方法をお勧めします。手入れをしてあげることにより、犬とのスキン・シップもできて、手入れを楽しく待つようになるもので、この時期を大切にしたいものです。