待ちに待った子犬を家族の一員として迎えることになりました。皆が大好きなので、それぞれが趣向を凝らして歓迎パーティを催すことになったのです。子供は子供で、親は親で、愛情の証しを立てなければなりません。家族が帰宅する都度、新入りの子犬は彼らにあやされることでしょう。冷蔵庫に冷やしてある牛乳や生肉、子供たちのおやつなどが次から次へと与えられます。子犬はなまあくびをしながら歓迎パーティーのお付き合をしなければならないのです。このような持てなしは、極端な表現をすれば子犬を死に追いやっているようなものだといえます。新入りのちびは環境の変化に慣れようとして努力しているにもかかわらず一息する暇もありません。このような状態が二日も続けば、疲れ果ててノイローゼとなっても不思議ではないでしょう。今まで元気に振る舞っていた子犬は突然うとうとし出して犬舎から出なくなり、死の旅路へ急ぐのです。
せっかく遊んでやろうと思っていたのに、それができないのは残念ですが、本当に子犬が可愛いのなら、遊ぶよりは充分休息させることが必要だといえます。子犬は遊びたくなれば勝手にふざけますから、広めのサークルに入れてゴム人形などを与えておきましょう。
