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黒色の犬はプードル以外入賞率が低いという声がリング・サイドで囁かれています。黒色犬が暑さに弱いのも定評のあるところで、生地が根せたり、夏服は黒地が好ましくないのと同じ理由があるのです。黒色犬の勝率が低いのは、毛先が太陽の紫外線によって褪せるからで、例えばチャウチャウの黒色は「はっきりした全身一色」でなければならないのにもかかわらず、起せた茶色がかった毛が現われてペナルティーを与えられることによります。

プードルの場合は毛先をチッピングすることによって、中からしっ黒の毛が現われるため、魅惑的な毛色として高い評価を得ることができるのです。色焼けを防ぐには、太陽光線に当てない配慮を行ない、運動は日没後にするのが賢明でしょう。しかし残念なことには、太陽に当てない場合の弊害が頑として控えていることも考えておかなければなりません。第一そのような飼育方法で健全な犬が育つことはまずないでしょう。ビタミンDの合成ができなくなり、骨格の形成そのものに支障をきたし、佝僂(くる)病などが多発します。

このような場合は早朝の太陽に時間を定めて当て、後はなるべく暗い犬舎に入れて飼育するほか、ヴィガンドールなどの補給をしなければなりません。

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