九月の飼い方
九月の飼育管理のポイント:七、八月は暑さで日光浴が不足していますから、九月前半はまだ残暑が酷しいですが、後半はぼつぼつ涼しくなりますので、つとめて日に当てる時間を持ちたいと思います。いままで健康に過ごしてきた犬が、急に気候の変わりめにバテたり、風邪をひいたりすることがあります。細かい注意が必要です。
食事
特別な食事を与える必要はありませんが、食欲のない子には、体力を衰えさせないために、好きなものを少し加えて食べさせるようにし、食欲が出たらまた元通りの食事にして、ミルク、カルシウムなどは必ず混ぜて与えるとよいと思います。エビオスなども常用すると快調のようです。
手入れ
シャンプーはまだ十日間隔ぐらい、毛の手触りが渋く感じて来たら行なうとよいでしょう。湿疹などができていないかよく調べてみて、できている場合は二硫化セレン入りのシャンプーで薬浴してみてください。薬浴の後は、トリートメントで被毛や皮膚の荒れるのを防ぎ、オイルの塗布は少なめにしておきましょう。
犬舎
まだ蚤や蚊の害がある月です。散歩の折りに拾ってきた蚤が殖えないように、犬舎の掃除は手まめにして毛屑やゴミ屑が溜ってノミの発生源にならないようにしましょう。蚊に刺されますとかゆがるばかりでなく細菌感染して皮膚病を起こしたり、おそろしいフィラリア病に罹る危険もありますので、防虫ランプの使用や、蚊とり線香などを夕方戸を明け放してあるうちはつけておき、戸を締めて休む頃には蚊とり線香を消しましょう。締め切った中での線香の使用は強過ぎで気管を悪くすることがあります。
運動
残暑も仲々きびしいですが、一番暑い時期は通り過ぎました。威勢の良い子はそれなりに、ちょっと気の弱い子も、お散歩に行って涼しい木陰などで、おもい切り遊んであげましょう。草原に寝ころんで体をなるべく低くして子犬に声をかけたり、手をさしのべたりしますと、安心して自信がだんだん出てきます。じゃれて遊ぶようになったら大丈夫です。この頃に、忙しいからと言って構わずにおきますと、成長してからも臆病な犬になってしまうので、今が性格形成に一番大事なときと思って、つとめて遊んであげてください。