六月の飼い方
六月の飼育管理のポイント:中旬頃から梅雨に入ります。前半は、低温多湿、後半は高温多湿の日が多いものです。高温は犬にとってあまり抵抗はありませんが、湿気の多いのには閉口します。敷物は手まめに洗濯して乾燥したものを敷いてあげ、晴れ間があれば努めて窓を開け放して風を通し、室内の乾燥をはかりましょう。夕方になると蚊に刺されないように防虫の方法も考えておきましょう。
食事
多湿のこの時期は、私たちも食欲が減退します。
犬も同様です。柔らかいものより、固いドライ・フードの方を好んで食べるようです。水でもどしたフードは腐敗が早いので食べ残したものはすぐに捨てましょう。
運動
生後四~六カ月の子犬は、割り合いよく動き回ますが、一頭しか飼育していない場合は、やはり人間がボールを投げて遊んであげるか、紐をつけてのひき運動が必要です。雨の晴れ間、乾いている道を選んで努めて散歩に出かけましょう。
手入れ
生後四~六カ月にもなると、頭の毛や口ヒゲが伸びてきて邪魔になるようになります。その外、体全体の毛も長くなりはじめ、そこに湿気が多いともつれやすくなりますので、毎日手入れが必要になってきます。食べカスがつきやすい口のまわりと、糞で汚れやすい肛門の附近をよく拭いてあげ、全体に湿気でしめっていたらドライヤーをかけながらピン・ブラシをかけて毛のもつれをときます。この際、ブラッシングケヤーのスプレーをしておくか、オイル・スプレーをしてから行なうと、スムーズにもつれがとれます。その後、金櫛で細かなもつれを完全にとって、獣毛ブラシでていねいにブラッシングします。終わりに、頭頂部の辺りに、額に垂れた毛をとかし上げ一つに束ねて紐でまとめてセット・アップします。さらに口ヒゲと両サイド、尾の毛も同様にします。セット・アップの方法は、誠文堂新光社発行、愛犬の友編、犬種別シリーズ、「ヨークシャイア・テリア」六五頁、手入れの項を参照してください。ブラッシングの際は、毛全体に、ベトつかないオイル(アーモンドオイルが最適、精製した椿油でもよい)を塗布すると、湿気をはじき、毛の滑りをよくしてもつれを防ぐ効果があります。ブラッシングの手入れ回数は、五月頃の倍は必要とします。またシャンプーの回数も多くして清潔にしてあげましょう。